東京高等裁判所 昭和47年(ネ)134号 判決
なお、控訴人らは農地法第三条所定の許可申請をなすべきことを求める権利は時効により消滅したと主張する。
しかしながら農地法第三条所定の許可は農地の所有権移転の効力発生のための法定条件であり、右許可申請をすべきことを求める請求権は農地所有権移転の効力を発生せしめるについての不可欠の要件として行使を要するものである。したがってこれを登記請求権の側からみれば常にこれに随伴する権利とみるべきであり、時効による消滅あるいは中断についても登記請求権と共に消滅あるいは中断等の効果を受けるべきであると考えられる。しかして本件登記請求権の根拠は右許可があったばあい取得しうべき本件各土地の所有権に基づく物権的請求権であると考えるのが相当である。したがって右請求権には消滅時効の規定の適用はなく、これに随伴する知事の許可申請の請求権も消滅時効に罹らないと解すべきである。
(畔上 下門 兼子)